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調子とは?
よく、「今日は調子が悪かったから負けた」などという言葉を聞きます。

さて、調子とはなんでしょうか?

おそらく、この発言の意味するところは、「普段のイメージに比べて劣るパフォーマンスしか示すことが出来なかった」ということだと思います。それを、調子というバイオリズムの責任にしていると思われます。

ここで疑問点が出てきます。

果たして、日によって自分の実力にそれほど変化が出てくるのでしょうか?

私はそうは思いません。
しかし、人によっては、その日ごと、試合ごとにパフォーマンスが異なって感じられる(大方劣って感じられる)のは事実であります。

なぜでしょうか。

それは、日、試合によって、各々の置かれる状況が全く異なってくるからです

例えば、普段フラット系の人と打ち合っている人が、スピン系の人と試合したらどうでしょうか?
おそらく、スピン系のボールを返すのに苦労すると思います。これがその人にとっては、「普段の練習よりも劣るパフォーマンスしか出せなかった→調子が悪かった」と感じられてしまいます。これは、調子が悪いというよりも、その人にスピン系のボールを返すだけの技術がなかっただけなのです

普段練習している人よりも圧倒的にうまい人と試合したときにもこの傾向は顕著です。うまい人は、相手の技術を封じる術も豊富に揃えています。そんな人と対戦して普段の練習のように打てなかったとしても、それは調子のせいではなく、ただ単に技術不足なだけなのです。

原因は調子ではなく、全て技術なのです。

では、この技術不足を調子の責任にしてしまうのはなぜでしょうか?

これは全て、自分の実力を把握し切れていないことに起因します

自分が「何がどのぐらい出来るのか」「こういう相手にはこれぐらいの技術が出せる」などということを正確に把握していれば、調子などというあいまいな発想は無くなり、全ての試合が自分のベストパフォーマンスと映るはずです。

この発想は非常に大切です。

例えば、試合に負けたとしましょう。ここで、その敗戦を調子のせいにするのか、具体的な技術のせいにするのかで随分とテニスの成長に差が出てきます

調子のせいにした人は、調子が良かったら勝てたと思うため、敗戦から練習へのフィードバックを行いません
しかし、技術的に負けたと思う人は、その敗戦で得た具体的な技術不足を練習へフィードバックし、次回はもっといい試合が出来るようになります

調子の良し悪しという発想は、自分にとってマイナスでしかありません。冷静にかつ技術的に自分を分析できるようになりましょう。
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