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ポーチ
ポーチとは

後衛同士のクロスラリーに前衛が飛び込んでいってボレーでカットすることです。雁行陣においては最重要項目のプレーです。


ポーチの重要性

ダブルスの試合においてレベルが上がるにつれ、後衛のミスがどんどん0に近づいていきます。賢いプレイヤーはむやみにハードヒットせずにきっちりとクロスの深いところへ落としていくからです。このようなラリーが続くと、後衛同士ではなかなかポイントが決まらなくなります。となると、ポイントを取るためには、前衛がそのクロスラリーに飛び込んでいくしかないのです。
ポーチに出ることにより、相手後衛に心理的プレッシャーをかけることができます。もしポーチを失敗したとしても、相手後衛はポーチが気になってミスをする確率が高まります。よって、ポーチは成功不成功にかかわらず、出ることに意義があります


ポーチに出るタイミング

@ 相手後衛とのタイミング
「相手後衛がラケットを振り始める→ボールを打つ」辺り

少し早いのではないかと思う人もいるでしょう。これでいいのです。相手後衛がボールを打ち、そのコースが分かってからポーチに出ると、クロスラリーに飛び込んでいけません。せいぜいセンター付近の球をカバーするのが精一杯です。「相手がボールを打って、それがセンター付近にきたのでカバーする」これは当たり前のことですよね。センターは前衛が守らないといけない場所です。ポーチはそうではないのです。クロスラリーに飛び込んでいくのです。そうすると必然的に早く飛び出さないといけなくなります。そのタイミングが上記のタイミングなんです。

A 試合の中でのタイミング
→クロスに飛んでくる確率が高い状況

テニスだけでなく、全てのスポーツにおいてセオリーというものがあります。セオリーは非常に理にかなっているため、多くの人がその法則に従って行動します。そこを利用してポーチに出るのです。

クロスに来る確率が高いケースは、カウントのタイミング、ラリーのタイミングがあります。


Case1:カウントのタイミング

貴方はサーバー側の前衛です。40−15でリードしています。
この状況では、相手のリターンがクロスに来る確率が高いです。
なぜクロスに来るのか。
それは、レシーバーはポイントを握られているので、「ミスらないように慎重にクロスへ返そう」という心理が働くからです。ここで1ポイント取られたらゲームを落とすというときに、一か八かのショットを打つ人は少ないですよね。上級者ならばほとんどいません。ここでポイントを取ったところで、30−40にしかならないのに、そんな無謀なことはしないでしょう。
そこをポーチで狙うのです。


Case2:ラリー

深く鋭いショットが入った場合
コートの深いところからわざわざストレートに打ち返すことはハイリスク/ローリターンです。よって、ここでも後衛はクロスに返すことを考えます。それをポーチに出ることでポイントが奪えます。

ここで、動くのがばれて打つ方向を変えられてしまったらどうすればいいのか、という疑問が出てくるかと思います。
変えられないために相手が振り出してから動くのです


読みが外れてストレートを抜かれてしまったら

ボールの予測はあくまで予測であって、確率は低いですが予想外にストレートにきたらそれに対応しなければいけません。

前衛が抜かれてしまった場合は後衛がフォローに走ります。前衛は早めに動いているわけですから、後衛も早めにカバーすることが出来ますね。また、相手のレシーブでポーチに出ようとするときは予め「サーブがセンターに入ったらポーチに出るから」と伝えておくと良いと思います。そうすることで、後衛もフォローへの対応が早くなります。これがダブルスにおけるコンビネーションなんですね。長くコンビを組んでいると、どの状況でポーチに出るのかということがわかってきます。後衛も動きやすくなります。
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