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練習を試合につなげる
調子とは?で記したように、試合の中では自分の思ったパフォーマンスを示すことができません。思ったとおりに試合が出来ないと、満足いく戦略も立てれません。結果、どんどん悪循環に陥ってしまいます。

では、どのようにしたら練習どおりに試合ができるのでしょうか。「練習の分類」という観点からお話ししていきます。大切なことは、練習の意味を把握し、試合と練習の違いを意識することです。


練習の分類

練習は大きく3つに分かれます。基礎技術練習、戦略練習、試合形式練習です。後者ほど試合との関わりが強くなってきますが、3者間に優劣関係は全くなく、全ての練習が重要です

@ 基礎技術練習

球出し練・半面ラリー・ボレーボレーなどがこれに当たります。ストロークやボレーなどの各々のスキル向上のために行います。これは、試合とは程遠い練習です。当然です。試合においては、コートの指定されたところにボールが飛んでくるということはありませんし、ボレーボレーのようにお互いが正面にボールを返し続けるということもありません。
当然ですが、これらの練習で示すパフォーマンスを試合で発揮することはできません。試合ではこんなに恵まれた状況はありえないからです。


A 戦略練習

アプローチ練・ポーチ練など、それぞれの得点パターンを反復する練習を言います。基礎練習で培った技術を「試合という場」に還元できるように、橋渡し的な役割を担う練習です。どんなうまい人でも、練習をしていないことは試合では出来ません。奇策と言われる作戦が通じないのもこの為です。試合でいつもと異なった作戦を取りたいのならば、それに即した練習をしなければポイントをとっていくことが出来ません。

この練習の試合との関わり度は高めですが、それでもまだ試合とは距離があります。アプローチ練は、打つ側も拾う側もアプローチだと分かっています。ポーチ練もポーチに出るまでの心理的状況などは無視されています。要するに、形のトレーニングなのです


B 試合形式練習

練習における試合です。練習の中では一番実践的な形です戦略トレーニングで培った「形」を、試合の場で実践出来る様にする事が目的です。前の2つのの練習では、コースが決められていたり、攻めの形が決められていたりしました。しかし、試合形式練習では、全てがフリーです。アプローチして前に出たくても相手のボールが深くて出られないことがあります。これは戦略練習ではありえなかった事態です。そうした状況の中でいかにして自分のパターンを築き上げていくかが重要になってきます。


練習のまとめ

長くなってしまいましたのでまとめてみましょう。

基礎練習
各技術の向上(精度・威力)

戦略練習
基礎練習で高めた技術を試合で使える「形」にする

試合形式練習
戦略練習で会得した「形」を試合の中で使えるようにする


自分の実力を把握するためには

ここまで読んで下さった方は、「基礎練習や戦略練習でのパフォーマンスを自分の実力と判断するのは間違いだ」と分かるでしょう。この2つの練習ではコースや相手の攻め方が予め決められていますので、自分の思うように打てるのは当たり前なのです。ですので、試合において、「球出し練のようないいショットが打てない」というのは当然のことで、それを調子が悪いと結論付けるのはおかしいということになります。

やはり3つの部類の中で自分の実力を把握できるのは、試合形式練習です。定期的にこの練習を行い、自分の実力を把握することが大切です。しかし、試合形式練習も、結局は練習であって試合そのものではないということも注目して頂きたいと思います。練習でありますので、行う相手はいつも練習している人だと思います。攻め方も弱点も良く分かっている相手です。例えば、バックを攻めればミスをしてくれるという情報があるだけでだいぶ違います。しかし、実際の試合では相手の情報なんてほとんどありません。そうした状況では、弱点を探しながら、また、相手の攻めに対応しながら自分の攻め方も出していかなければいけません。また、団体戦では勝敗のプレッシャーが個人戦の比ではないほどかかってきます。

このように、実際の試合においては、練習では味わえない要素がたくさん潜んでいるのです。


自分の実力を把握するためには、上に挙げた3つの練習において、この練習はどういった役割を果たしているのかを把握し、実際の試合では練習外要因をしっかりと実感することが大切です

なかなか難しいことですが、自分の力を正確に知ることが出来れば、必ず今以上の成績を残すことが可能になってくると思います。
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